「びっくり!びっくり!ビックリリアン」(初顔合わせ&編み機作成編)

同じく6月30日、
約1時間の感染管理講習会が終わると、プログラム参加者の初顔合わせの時間。

アーティスト「けいこ山▲」(けいこやま)、企画者の長谷川さんは、
「リリアン制作を通して自身の創造性を発揮し、“つくる喜び”を感じること、
また家族・友人に自身の製作物や手紙を贈り感謝の気持ちを
表現することを目的として、患者さんのこども達が主体的に活動する機会があることは、
メンタル面に好影響を及ぼすことができるのでは?」と考えてプログラムを計画してくれました。

ちなみに、リリアンとは何か・・・長谷川さんの企画書を読みながらご紹介すると、
 1本のひもを編むというこどもの遊びで、
 ひもの太さやリリアンの編み機の大きさで、できあがるものの印象がかわるもの。
 そして、筒状に編みあがるので、底を綴じてポシェットにしたり、中にクッションを入れて
 カバーにしたり、長く編めばマフラー、大きくつくればワンピースにもなるなど、
 発想次第でいろいろなものが出来上がるものです。

本日は企画者メンバーとマーブルタウンのボランティアスタッフが顔合わせをするとともに、
こども病棟で使用するリリアン編み機を作成しながら、結束を高めよう!という大事な日となりました。

参加者は、中心メンバーとボランティアスタッフを含めて9名、見学者1名。
参加したボランティアスタッフは、けいこ山や長谷川さんの企画趣旨に賛同したり、
お人柄に共感して集まってきてくれました!

まずは自己紹介。
アーティスト「けいこ山▲」は、全身性エリテマトーデス(SLE)患者で
視覚障害・肢体障害があり、現在は移動に車椅子を利用しています。
また、抗リン脂質抗体症候群(APS)もあり、それはSLEと合併発症しやすく、
APSのため(SLEも関係あるということです)、2005年夏に若年性脳梗塞を発症しました。

「けいこ山▲」はみんなの自己紹介を聴きながら、
すぐに「○○が好きな○○さん!」とボランティアスタッフのことをおぼえてくれました。
皆、照れたり、少し緊張しながら自己紹介していましたが
「けいこ山▲」の笑いを誘う言葉を聞いて、和やかになり、一気に距離が近づきました。

そして、次にリリアン編み機の制作。
ペットボトルとアイスクリームや釘など棒状のものと、
ビニールテープを材料にリリアン編み機がつくられます。
皆さんそれぞれの個性が出て、一つひとつ違うリリアン編み機が出来上がりました。

初顔合わせについて「けいこ山▲」の感想は・・・
「和やかなムードでとても楽しく、病院やのに病院じゃないみたいな気がしました!」と
のこと。
次の週に、こども達に会うのを楽しみに、こうして準備日はにぎやかに終わりました。



リリアン編み機


リリアンを試しに制作


■企画者・プロフィール
長谷川 みづほ
同志社大学文学部卒(美学及び芸術学専攻)。インターメディウム研究所修了(アートマネジメントコース)。
2008年 写真展「好奇心星人の冒険」(應典院)の企画・運営。
大阪市大病院にてワークショップの企画・サポート実施多数(しだいテレビ)(紙漉きワークショップ)他。

■アーティスト・プロフィール
けいこ山▲(山村 景子)
大阪芸術大学美術学科卒(立体コース)。
2005年 国立民族学博物館「きのうよりワクワクしてきた。−ブリコラージュ・アート・ナウ 日常の冒険者たちー」展でのワークショップ。
2005年 アートコートギャラリー「Art Court Frontier2005 3」展での作品展示。   
2008~09年NPO DANCE BOX循環プロジェクト「≒2(にあいこーるのじじょう)」での舞台美術・出演など。
全身性エリテマトーデス(SLE)患者で、視覚障害・肢体障害をもちながら、様々な芸術表現を行っている。

■アーティストサポート・プロフィール
磯貝 直子
大阪芸術大学美術学科(立体造形コース)卒業
現在、大阪キリスト教短大にて美術の助手、児童絵画・造形教室「こどものアトリエ」を運営
2008~09年NPO DANCE BOX循環プロジェクト「≒2(にあいこーるのじじょう)」での舞台美術・協力。
  

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