空庭インスタレーション「風のおみく詩」

新緑も鮮やかな4月の6階中庭。
木々の緑と花々を映して、優雅に風にたなびく銀色の風船。
真っ赤なリボンをたぐり寄せてみると・・・
そこには、職員から患者さんへのあたたかいメッセージ。

ご紹介するのは、大阪市立大学都市研究プラザの事業の一環として
当院とのコラボレーションが実現しました「空庭インスタレーション 風のおみく詩」の様子です。
ちなみに、「インスタレーション」とは、
「日頃見慣れた場所や空間を、様々な手法を用いて
その構成を変化させ、全体を作品として体験させる芸術」です。

今回、ランドスケープデザイナーの花村周寛さんと詩人の上田假奈代さん、
当院の職員園芸ボランティアサークル「もぐら」の皆さんが企画したアートプログラムでは
素敵な光景と言葉がたくさん生まれましたのでご紹介しま~す。

このプログラムは、まずは、職員の皆さんから患者さんへのメッセージを集めました。
たくさんのご協力をありがとうござました!!

職員の皆さんからいただいたメッセージを詩に仕立て、風船の一つひとつに貼り付けました。
そして、職員園芸ボランティアサークル「もぐら」の皆さんがお花を植えてくれました。

次に、約200個の風船を、植木の小枝にリボンで結びました。
気に入ったメッセージの風船は、お持ち帰りOK!
まるで「おみくじ」のような風船を、患者さんとご家族がうれしそうに選んでいる光景が
何度も見られました。
患者さんご自身、ご家族が患者さんへ、患者さんが同じ病室の患者さんへ・・・
何よりも皆さんそれぞれの思いが風船に乗って、手から手へ・・・届いたことがうれしいです。

ご好評いただき、数日で風船がなくなりました☆

開催期間中にいただいた、患者さんからのメッセージは・・・
「職員の人達、みなさん立派な詩人です。入院中のたのしみが1つ増えました。」
「風船ってかわいくて元気になりますね。1つもらいました。ありがとうございました❤(×2)」
「庭の花がとても素敵で気に入っています。いつもご苦労さまです!!」
「一コ一コのメッセージを読んでいくと自然と笑顔になれます。ありがとうございます。」
「青い空 緑の木の葉に 紅リボン 風船を鏡に見立てて笑い顔」などなど

病院職員が患者さんを激励したつもりが、患者さんやご家族から元気をいただきました。
本当にありがとうございます。

今年後半にも、芸術家・花村氏のディレクションでプログラムを予定しています。
どうぞ、お楽しみに~!!


花村氏、当院院長、上田氏


職員からのメッセージ(詩)が書かれた風船


6階・中庭に浮かぶ風船

★企画して下さった芸術家のプロフィール★
花村 周寛 (はなむら ちかひろ)氏
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター(特任講師)
船場アートカフェ(ディレクター) 大阪市立大学・都市研究プラザが都心で展開する研究・実践の試み
環境と人々が結ぶ「風景」というテーマで人々のコミュニケーションのデザインに取り組む。
2007年1月~2月 市大病院×船場アートカフェで「タングラムランドスケープ」というプログラムを担当。

上田 假奈代 (うえだ かなよ)氏
NPO法人ココルーム代表、詩人、大阪市立大学都市研究プラザ
2003年新世界フェスティバルゲートでココルームをたちあげ
「表現、自立、仕事、社会」をテーマに、分野を横断し社会的な問題にも取り組む。


★写真撮影 山口洋典